両親の自殺ほう助の罪で起訴された市川猿之助、今後の歌舞伎界が気になりますね。
市川猿之助家の家系図、兄弟関係など、分かりやすく解説します。
- 市川猿之助家系図
- 市川猿之助家の兄弟関係
- 市川猿之助と香川照之の関係
- 澤瀉屋の今後
市川猿之助の家系図の写真
市川猿之助の家系図は下記のとおりです。
市川猿之助家は、明治時代から始まった、歌舞伎界では比較的新しい家です。
そうはいっても、初代が市川猿之助と名乗ってから130年以上も、途切れることなく続いている名前です。
屋号は澤瀉屋といいますが、これは、初代市川猿之助の生家が副業として薬草を商う薬舗をやっていたことに由来するといいます。
歌舞伎界で、歌舞伎の世界に新風を吹き込むパイオニア的存在でありながら、古典歌舞伎にもしっかりとした演技を見せ、舞踊も得意とするなど、多くの歌舞伎ファンを魅了しています。
三代目猿之助(現猿翁)は、現代語の台詞と最新の技術を用いた「スーパー歌舞伎」を創設し、歌舞伎界に革命を起こしました。
「これは歌舞伎ではない」という評論家もいましたが、歌舞伎に興味のなかったような若者にも受け入れられて、新しいファンがふえたのでした。
市川猿之助家の歌舞伎兄弟関係
2003年頃には、三代目市川猿之助の弟である四代目市川段四郎と長男市川亀治郎(現四代目市川猿之助)は、猿之助一門とは離れた活動をしていました。
若手役者の登竜門といわれる浅草歌舞伎や自身が主催する自主公演「亀治郎の会」などを経て、大きく成長して、再び猿之助一門へと戻ってきたのでした。
「息子の古典歌舞伎を学ばせたい」「猿翁と一緒にいたら、ずっと主役になれない。’生涯、脇役’の立場を、息子に強いたくない」という、ご自身が猿翁さんを支える立場だったが故の親心もあったといいます。
情報ライブミヤネ屋 https://www.ytv.co.jp/miyaneya/article/page_o6j7af5jg3raifvq.html
自身が初代だった市川亀治郎の名前を大切にしてほしいという気持ちもあったようですが、澤瀉屋の中心、猿之助を名乗ることになり、うれしかったに違いありません。
脇役でなく、主役になれたのですから。
「重責だと思うが、しっかり継いでほしい。息子ならできる」と誇りをもっていたはずです。
そして、市川猿之助の名跡とともに、その精神も受け継ぎ、新しい歌舞伎を作り上げていました。
市川猿之助と香川照之の関係
市川猿之助と香川照之は、いとこ同士です。
香川照之さんは、市川猿翁(三代目市川猿之助)さんと女優の浜木綿子さんの間に生まれましたが、3歳の時に両親が離婚し母親に引き取られたために、歌舞伎とは全く関係のない生活でした。
「三代目猿之助は浜と香川のことは“過去のこと”として完全に切り捨てた。三代目猿之助は香川に対し、『あなたは息子ではありません。私はあなたの父でもない。今後、2度と会うことはありません』と言ったという有名なエピソードもありました。だが、それでも香川はどうしても歌舞伎の世界に戻りたかった。その結果、香川は夫婦間の軋轢が生じて離婚までしたのですが、そのとき、歌舞伎界に戻れるように熱心にサポートしたのが四代目猿之助だったのです」(米原氏)
アエラ・ドット https://dot.asahi.com/articles/-/194862?page=2
2011年、市川亀治郎が市川猿之助を襲名すると同じ年に、45歳で市川中車として初舞台、映像の世界では香川照之として活動するとなりました。
そして、香川照之さんの長男も8歳で市川團子を襲名しています。
半沢直樹で香川照之が市川猿之助にアドバイス
ドラマ・半沢直樹に市川猿之助さんが出演した際には、香川照之さんがアドバイスをしてくれたと言います。
ドラマの撮影について猿之助は、現代劇のセリフがすべて歌舞伎調になってしまうことが気になり、香川に相談したところ、セリフ回しや言葉遣いをアドバイスしてくれたという。
『香川は、猿之助の役のセリフを全部演じたうえ、詳細なアドバイスを吹き込んだ“ボイスメモ”を渡したり、香川の出番がない日も現場を訪れて、猿之助に演技指導をしてくれたという。
「”歌舞伎ではこうなんだけど、ここ(ドラマ)はこうやって逃げたほうがいい”ってすごく論理的に説明してくれる」と、猿之助は香川の指導を称賛していた。
日刊大衆 https://taishu.jp/articles/-/76443?page=1
セリフを入れたボイスメモってすごいですね
市川猿之助裁判で香川照之さん出廷あり?
両親、2つの罪となったため、執行猶予のつかない実刑になる可能性もあるという裁判で、重要になるのが、出廷する情状証人だといいます。
被告人が罪を認めている場合に裁判の判決で、被告人の刑罰を軽くしてもらうことを目的として、被告人の反省の有無や更生の可能性を証言する人のことをいいます。
法廷で傍聴する記者たちの前に顔を出さなければならないこともあって、いとこであり、歌舞伎入りの際に世話になっていることもあるので、恩返しの意味も含めて、一番ふさわしいと言われています。
香川照之さんは、自身もセクハラ騒動で、テレビ等のメディア出演はできない状況にいます。
証言が大きく報道されることは、香川照之さんの汚名返上にもなるのではないかということです。
市川猿之助家(澤瀉屋)の今後はどうなる?
歌舞伎ファンの心配は、澤瀉屋はどうなってしまうのだろうということに行きつくことでしょう。
実質的に中心となっていた市川猿之助さんが戻る可能性はゼロに等しいと感じます。
歌舞伎界ではたとえ逮捕されても、本人が引退や名前の継承を宣言しない限りは、名跡を強制的に剥奪することはできないといいます。
演劇評論家 上村以和於氏:
FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/548982
実は明治になってから生まれた名跡です。ですから歌舞伎の中ではわりと新興の、150年ですから新しい家なわけですね。その中でもちょっと特異な存在であったと思います。四代それぞれの時代で、新しい試みを積極的にやった人たちだということは共通していると思います。宙乗りにせよスーパー歌舞伎にせよ、それぞれの時代で新しい試みをやった。そういう家です。
いつかの落ち着いたタイミングで、市川猿之助さんは、名前を返上(そういう言葉がるのかはわかりませんが)するのではないでしょうか。
130年以上も途切れることがなかったという名前ですが、2011年に歌舞伎界に入った市川中車さんが継ぐということはないでしょう
代役を引き受けたり、まとめ役となっているのは、いとこの市川中車さんですが、将来的には市川中車さんの息子である市川團子さんが継ぐのではないでしょうか。
こんな不幸な事件が起こらなかったとしても、独身の市川猿之助さんは、将来はいとこの息子である市川團子さんにと考えたと思います。
それまでどれくらいの時間がかかるのか、きっと頑張ってくれるでしょう。
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まとめ
市川猿之助家系図について説明しています。
- 市川猿之助家(澤瀉屋)系図
- 市川猿翁と市川段四郎(四代目猿之助の父)は兄弟です。
- 一時は兄と離れた活動をしていましたが戻って、猿之助という名前と新しい歌舞伎への精神も受け継いでいます。
- 市川猿之助と香川照之は兄弟です。
- 市川猿之助は将来的に市川團子が継ぐのではないかと考えます。
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